曲紹介 その1 ショパン、ドビュッシー

 

 ドビュッシーショパンについて。

 

 先日、地下鉄でばったり出くわした学部の友人が手に持っていたのがなんとショパン名曲集と銘打った4枚組のCDではありませんか。なんでも最近クラシックを少し聴くようになってTSUTAYAで借りてきたのだとか。

 友人がクラシックの、しかも僕の専門領域のピアノを聴きたがっているとあって嬉しくて思わず地下鉄内でショパンのことを熱く語ってしまいました。実はその場に別の知り合い乗っていて目撃されてしまいちょっと恥ずかしかったのですけど。

 また別の友人でも、たまにクラシックの主にピアノ曲を聴くという人がいます。ドビュッシーの月の光がお気に入りなのだとか。良いですよね、月の光。

 そんなわけで、今回は楽曲紹介記事です。色々な作曲家がいますけど、せっかくなので今回はショパンドビュッシーに絞りたいと思います。色んな人を紹介するとお互い疲れますので。

 一応これ書いてる奴が意図しているのは、クラシックに興味があって、ちょっと本格的な曲も聴いてみたい、程度には思っている感じの人に聴いてほしい曲を集めたつもりです。

 英雄ポロネーズだとか亜麻色の髪の乙女だとか誰でも聞いたことがありそうな超有名曲は除外してます。「こういう曲もあるからので聴いて!」というつもりで書いてます。

 ですが、まあある程通じてる人ならどれも有名曲ではあるんですけどね。

 

1. ショパン

*) スケルツォ 第2番  変ロ短調 Op.31


Yundi Li - Chopin Scherzo No.2 Op.31

 

 ある程度長くて、かつ耳に馴染みやすいショパンの曲といえばまずこれが思い浮かびます。3部形式で、旋律も美しく聴きやすいと思われますのでオススメの筆頭に挙げます。

 実は僕はかつてショパンはどちらかというと嫌いな部類の作曲家だったのですが、上にあげたまさにこの演奏を聴いて変わりました。

 演奏が軽快で、音色も若々しいノビがあってテクニックも素晴らしく(ちょっと暴走気味?)個人的にすごく好きです。これを超える演奏には出会えてないくらい好きなスケルツォ2番の演奏です。 

 

*) バラード 第1番 ト短調 Op.23


Krystian Zimerman - Chopin - Ballade No. 1 in G minor, Op. 23

 

 この記事を書くきっかけをくれた学部の友人は、このバラード1番を聴いてショパンを聴きだしたそうです。

 フィギュアスケート選手が選曲をして冒頭部分とか聞いたことある人も多いかと思いますが、実はあれはフィギュアスケートのルール上演技の制限時間が定められているので、それにあわせてカットされたバージョンです。実はフルで聴くと10分くらいする曲なんですよ。

 バラードはスケルツォと並んでショパンの楽曲中では大規模な部類に入ります。こちらは、スケルツォに比べると1曲の中で曲想の変化に富んでいて物語性があるのが特徴です。

 

*) 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60


Rafal Blechacz plays Chopin - Barcarolle Op. 60

 

 ショパンの晩年の作品です。ゆらゆらと優雅な舟歌、曲想はノクターンに近いですね。

 俗に、失恋を2回しないと満足に弾けないと言われています。

 

*) 練習曲集 Op.10 & 25

 有名な「別れの曲」「革命」とかが含まれる練習曲集。

 これは曲集なので、数分の短い曲が作品10と25にそれぞれ12曲ずつ計24曲あります。

 ショパンを語る上で練習曲は外せないですね。ピアノ趣味の人なら何曲弾いた事あるかがステータスになります。

 技術的にはかなりハイレベルで、聴きごたえもある曲ばかりです。

 全曲紹介しようと思うとそれだけで記事が数本書けてしまうので、絞って紹介。


Pollini plays Chopin Etude Op.10 No.4

 

 魂の作品10の4。のだめでも出てきたので有名。

 全曲中最もアツい1曲。

 


Chopin Etude Op 25 No.1 Valentina Lisitsa

 

 通称「エオリアンハープ」

 ただの両手の分散和音の練習曲のはずがここまで優雅な曲が書けるなんて、やはりショパンはただ者ではない(あたり前です)

 


(Ebi)Chopin Etude, Op. 25, No. 6

 

 これはショパンの練習曲中の最難曲と言われる事もあるくらいの鬼畜難度を誇る曲。

 海老彰子さんのこれが今まで聴いた中で一番すごい。

 

2. ドビュッシー

*) 夢


Debussy - Rêverie

 

 ドビュッシーの作品は一般的にいわゆる印象派音楽を確率した中期以降が脂がのっていると言われますが、旋律的な美しさがあって聴きやすいのはこういう初期の作品でしょう。

 僕は好きですよ、初期のドビュッシー

 

*) バラード


Debussy: Ballade

 

 これも初期の作品のひとつ。綺麗ですね。

 ……正直ドビュッシーは詳しくないのであんまり語れないです。すみません。

 バッハならいくらでも語れるんですけどね。

 

*) 前奏曲集 第1集 から 「沈める寺」


Debussy - La cathédrale engloutie

 

 2つの前奏曲集はドビュッシー中期の作品で、非常に短い作品がやはり12曲ずつ、計24曲からなります。

 これはケルト人の神話を題材にしている曲で、海に沈んでいた大聖堂が海上に姿を現して再び沈んでゆく様子を音で表現してるらしいですね。

 荘厳な曲ですね。

 

*) 小組曲


Debussy: Petite Suite (Piano Duet)

 

 これは1台のピアノを2人で弾く、連弾という演奏形態の為の曲です。

 組曲というのは、いくつの独立した曲が集まって1曲を構成している形式の曲です。

 なので、この動画のように通して聴くと4曲聴くことになります。

 それぞれの曲のタイトルは以下の通りです。

 **) 小舟にて

 **) 行列

 **) メヌエット

 **) バレエ

 

 関係ないですけど、結局ピアノサークルに4年生になるまでいて一度も連弾せずに学部が終わりそうです。誰か誘ってくれないかなあと待っていたんですけど……